海外美術散歩 02-03 (日本美術は別ページ)
ウィーン分離派展 02.1 | チャルトリスキー展 02.1 | プラド展 02.3 | スーラ展 02.8 |
ウィンスロップ展 02.9 | ウィーン展 02.10 | ピカソ展 02.10 | レンブランド展 02.12 |
メトロポリタン展 03.1 | サンディエゴ美術館 03.2 | 名古屋ボストン美術館 03.6 | トルコ3大文明 03.9 |
ゴッホと花展 03.9 | レンブラント派展 03.11 |
目 次 ↑
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レンブラントは絵の題材を、聖書、神話、それと物語にもとめて多くの絵を描いた。 古い時代の西洋絵画を鑑賞するには聖書と神話を知らないと充分楽しめない。「悲嘆にくれる預言者エレミア」はポスターにもあるようにレンブラントの傑作中のひとつだ。来し方行く末を考えてどうしたものかと考え込む老人エレミアの表情、髪や髭、光があたっている額の皺、血管の浮き出た足、ガウンや敷物の質感など実にリアルに描かれている。「聖ペトロの否認」も嘘をついていて後ろめたいペテロの気持ちが伝わってくる。絵に明暗をつけることで人物に表情もでてくるように感じる。 レンブラントの絵の先生というピーテル・ラストマンの作品もはじめて見た。レンブラントの弟子の1人ヘーラルト・ダウの「警護室の兵士」も武具が実に見事に描かれていた。(2003.11t) レンブラントは何度観ても素晴らしい画家である。ちょっと暗くて観にくいのであるが、版画の緻密さは驚くべきものである。その他に、ラストマンらのレンブラント前派、ダウ、フリンク、ボル、ホーホストラーテン、マース、ヘルデルらのレンブラント派がしっかりとまとめて展示してあった。これらの画家はあまりなじみのないので、画集で勉強してみたい。(2003.11a) |
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秋分の日、すっきり晴れた青空に誘い出されて、新宿の損保ジャパン東郷青児美術館に出かけた。ここは前の安田火災東郷青児美術館である。日本経済の長期低迷に伴い銀行や保険会社の合併や名称変更が相次いでいる。有名なゴッホの「ひまわり」の購入に58億円かけたということはバブル経済時代の神話となってしまった。 今回の展覧会はゴッホがアルルにゴーギャンを招いた折に懸けていた二つの「ひまわり」の間に、ゴーギャンが去った後に完成した「揺り篭を揺するルーラン夫人」の画を置いて、トリプティク(三幅対)としたいと、テオへの手紙に書いてあったそうだが、今回はこれが再現されたのである。テオの手紙には、略図も書いてあるが、このような「ひまわり」は7種類、「ルーラン夫人」は5種類もあるのだから、実際にゴッホがどの「ひまわり」とどの「ルーラン夫人」を組み合わせようと思ったかは、大いに問題である。「ひまわり」の左右は問題にしないとしても140種類の組み合わせがあるのだが、カタログを買ってきたので、じっくりと検討してみたいと思う。(2003.9a) |
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久しぶりに上野の東京都美術館に出かけた。今年は日本におけるトルコ年ということで、素晴らしい美術品が日本にきたからである。 |
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名古屋ボストン美術館は金山の全日空ホテルのアネックスにあります。一度行ってみたいと思っていたのですが、名古屋国際会議場で学会があったので、抜け出して行ってきました。 |
女性像展: サンディエゴ美術館 |
寒い東京を抜け出してサンディエゴに行ってきました。米国はイラクとのもめごとの最中で空港のセキュリティは大変なものでした。乗り換えのサンフランシスコでは、靴もベルトも取らされる始末でした。でもサンディエゴに着くと、そこは南国。ホテルから出て海岸の遊歩道を歩くだけで、すっかり日焼けしました。 |
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三連休の中日、散歩を兼ねて渋谷のBUNKAMURAに行って来ました。ピカソとエコールドパリという副題の展覧会で見慣れた画家ばかりでしたが、流石にメトロポリタンのもの・・・立派な作品が多く、感心しました。特に、ピカソのアルルカン・白い服の女 、パスキンの子猫を抱く少女、バルテュスの目を覚ましたテレーズ、ユトリロノサンノワの風車、ローランサンの訪問、デュビュッフェの自画像、ヴァロットンの風景画と静物画は今まで見てきたこれらの画家の作品のいずれよりも優れたものであった。若い人が一杯、かなり混んでいました。(2003.1a) |
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朝起きて「京都に行くぞ」ということで、慌てて朝食をとり、出発。あいにく雨で寒い日だったが仕方がない。8時発の「のぞみ」に乗車、一路京都へ。タクシーで国立京都博物館に駆けつけた。東京の迎賓館と同じ設計者が作った博物館の門や塀は流石に素晴らしい。 |
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バルセロナ・ピカソ美術館からピカソの初期の作品を集めた「ピカソ:天才の誕生」展を上野の森美術館で見た。午前中にTVで放送があったせいか、若い人も多くひどく混んでいた。
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NHK教育テレビでは、毎週日曜日の9時から「新日曜美術館」を放映している。今日のテーマは「少年ピカソ・僕は子供らしい絵を描かなかった」である。朝の世田谷公園の散歩から帰ってテレビをつけるともう始まっている。「天才は双葉より芳し」というが、大変なものである。しばらく前に大崎の「O美術館」でやはり有名画家の少年時代の絵をいくつか見たことがあったが、その中にもピカソの絵もあった。本日放映の展覧会は今上野の森美術館でやっているのであるが、同じようなものを見た後なので、今日すぐには上野に出かける気がしなかった。 新日曜美術館では「アートシーン」というコーナーがあって、今開かれている展覧会の紹介がある。そのなかで東京藝術大学大学美術館で開催されている「ウィーン美術史美術館名品展ールネサンスからバロックへ」の紹介があった。
肝心の絵のほうは、NHKで紹介されたものの他に、ファン・デル・ウェイデンに始まり、ペルジーノ、マンテーニャ、ロット、ジョルジョーネ、ベロネーゼ、、ボルドーネ、バッサーノ、アルトドルファー、カラバッジョ、ジェンティレスキ、ライスダール、ハルス、ヤン・ブルーゲル、ダイク、ホイエン、デ・ホーホ、カナレット、ティエポロなどのきらびやかな大作が並んでおり、至福の時を過ごすことができた。また日曜日なのに大変すいていたのも幸運であった。家内のためにカタログを買って芸大美術館を後にした。(2002.10a) |
フォッグ美術館ウィンスロップ・コレクション: 国立西洋美術館
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これは昨日のことである。思い立って急にウィンスロップ・コレクション展を観に行くことになった。ハーバード大学附属フォッグ美術館のウィンスロップ・コレクションは今まで美術館の外に出たことのないコレクションであるが、今回フォッグ美術館の改修工事のため東京、リヨン、ロンドン、ニューヨーク、ワシントンに絵画が貸し出されることになったのである。
特に感銘を受けたのはモローの「出現」である。生々しいヨハネの首から長く滴る血液と光り輝くエメラルド(?)をつけたサロメの裸身は圧倒的な迫力であった。ワッツやブレイクの作品も立派なものが多く、素晴らしい時間を過ごすことができた。国内の他の美術館には巡回しない。12月8日までとのこと、お見逃しの無いように。(2002.9a) |
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これは今年のことである。思い立って急にスーラ展を観に行くことになった。もう一つの目的は新しくできた二階建ての新宿・湘南ラインに乗って宇都宮に行くことである。家内が渋谷駅で宇都宮往復といって切符を買うと、窓口の中年の駅員さんが「それだけですか」と聞いたとのことである。今ごろは新幹線でなく鈍行で宇都宮まで行くのは変人なのであろうか。
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プラド美術館はルーブル、エルミタージュ、メトロポリタンと並んで世界の4代美術館と呼ばれている。既にその名品はLDを買い込んで十分に鑑賞しているが、なかなかマドリードに行くチャンスがない。悔しい思いをしていたところ、今回プラド美術館展が東京で開かれるという幸運に恵まれた。 スペイン王室のコレクションの中から、ティツィアーノ、ティントレット、ルーベンスの「エウロペの剥奪」などが出品されており、さらに黄金時代のスペインを代表するエル・グレコ、リベーラ、スルバランの「神の仔羊」、ムリーリョの「無原罪の御宿り」、ベラスケスの「フェリペ4世」や「矮人」、バン・デル・アメンの静物画、ゴヤの「巨人」などの名品76点が目白押しであった。いくら外国の美術館に出かけても、集中力を持って見られるのは80点前後である。これだけの大作を日本に持ってこられた方々に感謝しつつゆっくりと鑑賞した。(2002.3a) |
チャルトリスキ・コレクション展:横浜美術館
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ダヴィンチといえば、ルーブルのモナリザというのが定番であろうが、私にはどうもあの微笑というやつが苦手である。しかも、あの眉のないノッペリとした顔がどうしても好きになれない。 岩窟の聖母は、ロンドンとパリの両方で見たが、両方とも何かわざとらしい。 というわけで、ダヴィンチの作品では、「白テンを抱く貴婦人」をお気に入りの第一にあげたい。これはポーランドのチャルトリスキ美術館から横浜美術館へ来たものである。とても上品で、ミラノ公の愛人チェチェリアの像である。テンという動物にお目にかかったことはないが、とても愛らしいペットであり、チェチェリアの顔と似ている。私の知っているある女性の顔とそっくりのような気がする。(2002.1a) |