日本美術散歩 09-1 (海外美術は別ページ)

博物館に初もうで 09..1 近美に初もうで 09..1 DOMANI 09..1 富士美術館 09..1
田淵俊夫(2) 09..1 三瀬夏之助 09..1 ニューオータニ新春展 09..1 小林古径 09..1
妙心寺 09..1 加山又造 09..1 近代の屏風絵(泉屋) 09..1 田中屋コレクション 09..1
近藤浩一路 09..1 福沢諭吉展 09..1 楊州周延 (ICU) 09..1 歌麿・女達磨  09..2 
 松岡映丘(山種)   09..2  近代の屏風絵(後期)   09..2  美人画展(松岡)   09..2  

目 次 ↑


特別展 妙心寺: 東京国立博物館

 

  開山無相大師650年遠異諱記念展。プレビューに参加する機会を得た。写真撮影は限られたもの以外はOKということなので、会場の雰囲気を伝える速報記事を書いた。 国宝の雪舟が出るというので、後期にももう一度見に行ったので、別の記事にした。

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小林古径展: 佐野美術館

 

  今朝の新日曜美術館アートシーンの最後に出てくるまで忘れていた。そこで思い立って三島まで出かけてきた。中規模の回顧展だが、行っただけのことはあったと思う。

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新春展: ニューオータニ美術館

 

  素晴らしい大谷コレクションのほんの一部であるが、新春にふさわしい落ち着いた展覧会だった。

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三瀬夏之助展: 佐藤美術館

 

  不思議な現代美術展。旧来の日本画の範疇からはるかに逸脱した三瀬の作品が、どのように受容されていくかは今後の問題であろう。

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田渕俊夫展: 日本橋高島屋

 

  智積院の講堂に奉納された東京藝大副学長 田渕俊夫画伯の襖絵の展示会。田渕回顧展は、暮に見たが、今も三越で開かれているので、この後、歩いて見に行った。

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統合記念日本東洋美術展・常設西洋美術展: 東京富士美術館

 

  2008年5月に静岡の富士美術館が閉館し、東京富士美術館が改装された。今回、静岡の富士美術館旧蔵の日本画・日本洋画・浮世絵・書跡・陶磁器・漆工などが「統合記念展」として公開されている。これを見るのが今回の八王子行きの第一の目的である

 この美術館は以前に何度か来ているが、スペースの関係で所蔵作品の一部しか展示できないという問題があった。昨年、新館がオープンし、有名な西洋絵画コレクションがそこに常設されているということなので、これを見るのが第二の目的である。

 詳細はブログに書いたが、この二つの目的は達したようである。

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DOMANI・明日: 国立新美術館

 

 オフ会で頂いたチケットで行ってきた。文化庁では、将来の芸術界を支える若手アーティストを海外に派遣し研修させる制度を実施しているが、この制度の成果を発表する場が「DOMANI・明日展」。本年は15名の作家とその作品が紹介されていた。

 新たなアートへの展開がいろいろなジャンルで見られ、共感するものも少なくなかった。詳細はブログに書いた。

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近代日本の美術: 東京国立近代美術館

 

  近美の平常展(平成20年度第3回所蔵作品展)。お気に入りを列挙する。画像や感想はブログに載せた。

T−1 文展開設前後・・・下村観山《木の間の秋》、・中村不折《たそがれ》、・原田直次郎《騎龍観音》

T−2 大正のヒューマニズム・・・小茂田青樹《石榴に尾長鳥》、・土田麦僊《島の女》、・徳岡神泉《狂女》

U−1 都市の中の芸術家・・・北脇昇《独活》、・クレー《花のテラス》、・長谷川利行《タンク街道》

【特集】 新宿中村屋につどった人々ー大正時代の芸術サロン・・・別記

U−2 日本画・洋画の成熟・・・川合玉堂《朝もや》、・川崎小虎《童謡》、・小杉放菴《青鷺》、・須田国太郎《書斎》、・藤島武二《麻姑献寿(まこけんじゅ)》。

V 戦時と戦後の美術・・・山田新一《仁川俘虜収容所に於ける英豪兵の作業》、・鈴木良三《患者護送と救護班の苦心》、・小磯良平《ビルマ独立式典図》、・藤尾龍四郎《ミトス(群像習作)》。

W 1950−60年代の美術・・・杉山寧と高山辰雄の同名の画《穹》、山本容子《光の大地》、 東松照明《光る風・沖縄》と《京》。

X 現代美術・・・アルバース《正方形賛歌》、・柴田敏雄《日本典型》、・辰野登恵子《UNTITELED 95-9》や《UNTITLED94-6》

 良い展示であった。その割には観客が少ない。これはPRが行き届いていないためである。「近美のお正月」とか「近代美術へ初もうで」などのキャッチフレーズはいかがなものだろうか。

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博物館に初もうで: 東京国立博物館

 

 年中行事になってしまった東博初詣。

1.寛永寺根本中堂: 徳川十五代の肖像画(馬堀法眼)がずらりと並んでいる。本尊の薬師如来・日光菩薩・月光菩薩を取り巻く十二神将を見ることができた。銘石「黒髪山」も良かった。

2.東洋館: 「明時代の書ー呉派と華亭派を中心にー」では、祝允明《草書前後赤壁賦巻》、文徴明《草書千字文巻》、董其昌《臨徐浩書張九齢告身巻》、王鐸《草書詩書巻》の前で足を止めた。中国絵画  「吉祥―歳寒三友」では、 伝馬麟《重文 梅花双雀図》、呂健《崑崙松鶴図》、沈銓《鹿鶴図屏風》、趙之謙《花卉図》が印象に残った。

3.本館
○新春特別展示 豊かな実りを祈る―美術のなかの牛とひと―
 ・駿牛図巻断簡 鎌倉時代・13世紀↓
 ・北野天神縁起絵巻(建治本)断簡 鎌倉時代・13世紀・・・天神の前を牛車に乗ったまま通り過ぎようとした時、牛が倒れこんだ。   ・五彩水牛文大皿 ベトナム16世紀・・・ユニークな姿勢の牛。
 ・小袖 茶綸子地四季耕作風景模様江戸時代・19世紀・・・耕作に使われる黒牛の文様。


○国宝室  一遍上人伝絵巻 巻第七 法眼円伊筆・・・色彩とくに白がはっきり残っている。念仏踊りの音は聞こえてきそう。

○国宝 十二天像(風天) 平安時代・9世紀・・・牛の上に乗っている。 ○重文 十二天像(日天)(毘沙門天) 鎌倉時代・13世紀・・・色彩鮮やか。○土佐光信《重文 清水寺縁起絵巻 巻下》 室町時代・16世紀・・・僧兼慶が大蛇に捕らわれる場面もある。○伝狩野元信《商山四皓竹林七賢図屏風》 室町時代・16世紀・・・独特な辺縁の描き方。 ○伝秋月等観《楼閣山水図》 室町時代・16世紀・・・雪舟の弟子。画は平面的で、白黒の対照が著しい。

クレー:リズミカルな森のらくだ○伊藤若冲《松梅群鶏図屏風》 江戸時代・18世紀・・・この画は今回初めて観た。19羽の鶏とひよこ。石灯籠は御影石の感じを出すため、点描となっている。若冲の点描は以前にも見たが、やはり石燈籠などだった。○住吉具慶《洛中洛外図巻》 江戸時代・17世紀・・・これは面白い。生き生きとした庶民の生活が甦ってくる。○土佐光起《源氏物語図屏風(初音・若菜上)》 江戸時代・17世紀・・・御簾の向こうを描いた高度な技巧。○円山応挙《雪中老松図》 江戸時代・18世紀・・・三井記念美術館の《国宝 雪松図屏風》に類似したモチーフ。○円山応挙《牛図》 江戸時代・18世紀・・・「茶掛けに欲しい」との声あり。○岩佐又兵衛《重美 羅浮仙図》 江戸時代・17世紀・・・梅の花の精の仙女。浮世絵に繋がるものか。

○重文 厚板 金紅片身替詩歌模様奈良金春座伝来 江戸時代・17世紀・・・文字入りの豪華絢爛たる衣裳。

○浮世絵室の肉筆画
 ・礒田湖龍斎《羽根付図》 江戸時代・18世紀
 ・菱川師宣《北楼及び演劇図巻》 江戸時代・17世紀

○康円《重文 文殊菩薩像》 興福寺伝来鎌倉時代・13世紀・・・以前にもこの菩薩像は侍者立像とともにアップしているが、細かく観ると、右手の巻物、巻髪の上の化仏など、なかなか面白い。 ○《五大明王像》平安時代・11‐12世紀・・・彫刻室の奥の台の上に乗っているが、いずれもユニークな像である。

○前田青邨《神輿振》 大正元年(1912)・・・延暦寺の僧兵が京の街へ攻め込むところを面白い俯瞰図で表現している。○富岡鉄斎《二神会舞》 大正12年(1923)・・・イザナギの命と猿田彦神のユニークな姿。○初代宮川香山《重文 黄釉銹絵梅樹文大瓶》 明治25年(1892)・・・吸い込まれるようにスッキリとした瓶。

4.新年会: 23名の大部隊。

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